投下資本利益率―ホンダの試み

限られた資源を有効に活用するためには私たちは効率を考えていかなくてはいけません。

それでは、効率をどのように考えればいいのか。それは制約資源の投入量当たりの成果(利益、FCF、NPV等々)を指標にすることです。

たとえば、二酸化炭素の排出量が制約条件になっている場合は、CO2当たりのNPVが最大になるプロジェクトに優先的に投資するという判断をしなくてはいけません。
そんな時代もすぐそこまで来ているのかも知れません。

ホンダでも、開発投資の効率をこまかに点検する試みが始まりました。投下資本に対する収益性を評価する投下資本利益率(ROIC)をモデル別の研究開発動向をチェックするのに使い始めたのです。

日経新聞によれば、ホンダの投下資本利益率の定義は、経常利益に減価償却を足したものを人や金型といったモノなどの投入資源と研究開発費の合計で割ったもののようです。

経常利益+減価償却は、FCFを代用したものなのでしょう。ホンダが成果をFCF、そして、人や金型、研究開発費を制約資源と考えていることがわかります。

現在、四輪車の平均リターンは10%超。今後は、「フィット」や「シビック」などグローバル車種では2~3割に高めるといいます。

この指標の導入により、ホンダは、開発効率の良しあしを判断し、無駄な資産を減らしながら利益を上積みでき、結果的に自己資本比率の向上や手元資金の拡充など財務改善にもつながるとしています。

今後はますます、投資効率を考える企業が多くなるでしょう。ただ、制約資源の最たるものは、時間なんです。

分母に時間が入っている評価指標を使っている企業って、あるんでしょうか。
同じFCF額でも、6ヵ月で獲得するか、1年で獲得するかで全く違います。
時間当たりのFCFという指標も合わせて見ていく必要があるでしょう。

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