あまり、知られていないのですが、NPV法では、投資をして、入っ
てくるキャッシュフローは、資本コストで再投資されるという仮定
がおかれています。
一方、IRR法では、入ってきたキャッシュフローは当該プロジェク
トの内部収益率で再投資されるという仮定がおかれています。
資本コストは、投資家(株主+債権者)が最低限要求する収益率で
もあります。したがって、他の投資機会に再投資する際の収益率が
資本コストであるというのは妥当だと考えられます。
一方、プロジェクトの内部収益率は、たいてい(実行可能なレベル
にある場合)資本コストよりも高く、プロジェクトによってもまち
まちです。再投資に際して、各プロジェクトと同じ収益率を有する
投資機会を探してくるというのは、あまり現実的ではないわけです。
この点に関しても、IRR法というのは今ひとつの指標なのです。