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2010年10月

2010年10月の記事一覧です。

インプットとアウトプットの整合性

昨日のブログの続きです。研究開発投資額のランキングでは、規模の違いを考
慮していないことから、売上高研究開発投資率の順番に並び替えてみました。

この「売上高研究開発投資率」という指標は、規模の違いを考慮するためだけ
に計算したのであって、実はそれ以上の意味はありません。規模の違いを考慮
するためだけであれば、総資産研究開発投資比率でもいいとも言えるわけです。

もう一歩踏み込んで、研究開発投資が実際に実を結んでいるのかという投資効
率のランキングをみてみたいとしたら、どういう指標がいいのでしょうか。

投資効率を考えるときは、インプット当たりのアウトプットをみるべきす。つまり、
このときの指標は分母にインプットである研究開発投資額、分子にアウトプット
である研究開発投資の成果を持ってくるのです。

研究開発投資の成果(アウトプット)を売上高と考える人もいるかも知れませ
んし、粗利益の方がいいと考える人もいるかも知れません。私なんかは、営業
CFにしてもいいかなと思います。

研究開発投資の成果を何にしたところで、研究開発投資をしてから、その成果
が出てくるまでに時間差があるのがなかなか難しいところですね。

いずれにしても、ここで重要なのは可能な限り、インプットとアウトプットの
整合性をとるということです。具体的な話は、次回以降お話ししたいと思います。

研究開発投資 トヨタ首位

昨日(2010.10.27)の日経新聞にこんな記事がありました。

『欧州委員会が26日発表した2009年の世界的な企業の研究開発投資
の実績によると、トヨタ自動車が2年連続で世界一となった。08年の
金融危機後に日米欧の企業は大半が投資額を減らしたが、トヨタを
はじめ日本企業は「比較的高い水準の投資を維持した」と欧州委は
評価している。』

でも、業界も規模も違う企業の研究開発投資額のランキングにあまり
意味があるとは言えません。

どうせなら、自動車業界のランキングをみてみましょう。すると、第2は
総合ランキングでも第4位だったフォルクスワーゲン、第3位はGMと
なっています。

ところが、これでも、まだ規模の違いを考慮していません。そこで、
これら10社を売上高研究開発投資比率の順番に並び替えてみます。

そうすると、ロバートボッシュという自動車部品メーカが第1位に
なります。完成車メーカでのトップはフォルクスワーゲン、第3位は
なんとホンダ、そして日産と続きます。トヨタは大きく順位を下げて
第9位となっています。

日本のメーカでは、ホンダ、日産の方が研究開発投資に積極的だとも
言えるわけです。

ついでに設備投資額で並び替えてみると今度は、BMWやダイムラー
なんですね。なかなか面白いですね。

ということで、規模も業界も違うものを比較しても話のネタにはなる
けど、あんまり意味がないというお話でした。

自動車業界R&D.jpg

 

 

ROEを分解する

先日の日経新聞の『「国富」どう増やす』という記事の中にこんな文章が
ありました。

今の日本企業の収益力の低さが理由となって世界のマネーが敬遠する。自己
資本利益率(ROE)。株主から預かった資本を使っていかに効率的に利益を
あげたかを示す投資尺度だ。

日本の上場企業の予想ROEは6%。2ケタが当たり前の米欧やアジアの主要国と
比べて見劣りする。

この記事では、日本企業の収益力の低さをあらわす指標として自己資本利益率
(ROE)を使っていますが、私たちは、この指標の意味を十分に理解しておく
必要があります。

実は、ROEは次のように分解することができます。これを広めた化学会社の名前
にちなんでデュポン・システムと呼ぶことがあります。

ROEを分解する(デュポンシステム).jpg

ROEとは、収益性と効率性と安全性の掛け算だということです。言い換えれば、
収益性を高め、お金の回転を早くし、自己資本の割合を少なくする、つまり、
有利子負債を使ってレバレッジを高めることによって、ROEを高めることが
できるのです。

このように、中長期的な財務の安全性を犠牲にして、レバレッジを高めることに
よって、同じ収益性と効率性でもROEを高めることができる点は、強調しても
しすぎることはないと思います。

ファクトベース

前職のコンサルタント時代、よくファクトベースで物事を考えろと
言われました。

でも、人は自分の見たいように事実を見るんですよね。このことは
常に頭に入れておかなければならないと最近、思います。

宝島のファッション誌「sweet」

今朝のTVで宝島のファッション誌「sweet」が取り上げられていま
した。私は、今日までこの雑誌の存在を知りませんでしたが、
他社の雑誌の廃刊が相次ぐ中、月刊100万部の販売数を誇る
といいます。

その秘密は、なんと雑誌の付録。毎号、ブランド物のポーチや
トートバッグなどが付いてくるといいます。確かに今までの付録の
チープなイメージを一新するようなかわいいモノです。

広報担当者はインタビューの中で、「雑誌の競合は、雑誌だとは
思っていません」「パッケージ化できるものは全て本屋で売れます」
と言っていました。

実際に、ヒット商品の「電子たばこヘルシー」は、同社が手がけて
います。また、「ブランドムックシリーズ」は、各ブランドの新商品情報を
紹介した雑誌に、そのブランドの限定品付録がついてくるという
ものです。雑誌という形はとっていても、付録ありきといった感じです。

こうしてみると、従来の出版業というよりは、書店やコンビニなど
のチャネルを活用した物販業に近いものがあります。商品が限定もの
というのもポイントですね。なにせ、当該ブランドのショップでも
売っていないらしいのです。

「雑誌のコンテンツで勝負しろよ!」と他社の声が聞こえてきそう
ですが、新しいビジネスの形であることは確かです。

聞く技術

自分が人の話を聞けていないなと思うとき、読み返す本があります。
「プロカウンセラーの聞く技術」という本です。

この本は、ボストンコンサルティンググループ(BCG)日本代表の
御立さんがある雑誌の中で薦めていた本の中の一冊でした。

何気なく読み始めたのですが、いつの間にか本は蛍光ペンのライン
だらけになってしまいました。

聞き上手の極意は、「素直に聞く」ことだと言います。

『単に聞くのは「たずねる・質問する」のとは、違います。素直に
聞くことは聞くことなのです。聞くときは、「Listen」するだけで
「Ask」しないのです』

『聞き手は話し手より偉くはないことを自覚しているべきです。
それでもついつい人の悩みを聞くと、自分がその人より偉いと感じ、
助言をしてしまうことが多いものです。話し手との平等性を確保
している聞き手は、尊敬していい人です。』

この本は、いつまでも手元に置いておきたい本の一冊です。

 

今や総資産と総資本は同じではない!?

昨日のブログでは、2006年の会社法が施行されてから、「資本の部」
が「純資産の部」という名称に変わったことはお話したとおりです。

これにより、総資産=総資本という関係ではなくなったことを知って
いる人はそれほど多くはありません。

以前は、総資産=他人資本(負債)+自己資本の関係にあったの
ですが、今や自己資本の定義が場合によって違うことから、必ずしも、
総資産と総資本が一致するというわけではなくなってしまったのです。

ということで、総合的な収益性を表すといわれているROE(=自己
資本当期利益率)の数値も自己資本の定義によって変わってくるの
です。

今回は、この自己資本の定義を明確にしたいと思います。実は、自己
資本の定義は3つあります(スライドご参照)

結論から言えば、自己資本=株主資本+評価・換算差額等を使って
おけば間違いありません。金融庁も東京証券取引所もこの定義を
使っています。 

ただ、場合によっては、自己資本=株主資本だったり、自己資本=
純資産ということもあり得るので注意が必要です。

 

 

バランシートの構造と自己資本の定義.jpg

バランスシートの本当の意味

バランスシートとは、ご存知の通り「貸借対照表」のことです。なぜ、
バランスシートというか?それは、左側の資産の合計と右側の
負債・純資産の合計がバランスするからって習いましたよね。

実は、その考え方は間違っていたのです。「純資産」は、2006年の
会社法が施行されるまでは、「資本」と呼ばれていました。なぜ、
名称が変わったのか。

なぜなら、「純資産」という名称の方がバランスシートの本質を
表しているからなんです。つまり、「資産から負債を引いたら純資産
になる」これこそが、本来の意味なのです。

それでは、なぜバランスシートというのか。ここでのバランスは、
「均衡」ではなく、「残高」だったんです。つまり、バランスシート
とは、左右のバランスのことではなく、現金の残高はいくら、在庫
の残高はいくら、借入の残高はいくらといった、ある時点の財産の
残高表のことだったんですね。

実はこのように考えることは、IFRSの貸借対照表中心(資産負債
アプローチ)を理解するうえで重要だったりします。

知らなかった。って、私は、今日この本を読んで知りました(笑)
いやぁ、財務3表一体理解法と並んでいい本です。 

 

 

年金債務の割引率の基準変更

国際会計基準(IFRS)と日本基準との差異を小さくする「共通化」
の作業が進んでいます。

主な会計基準の変更項目のひとつに「年金資産の割引率の基準」が
あります。

企業は、将来の退職金や年金の支払いに必要な金額を年金債務
(退職給付引当金)としてバランスシートの負債サイドに計上しています。

この年金債務の算定方法は、将来の退職金、年金などの
キャッシュ(アウト)フローを現在価値に割り引くわけです。

従来はこの割引率を過去5年の長期債の平均利回りを参考に決定する
ことが認められていました。これが10年3月期から期末の利回りを
基準としなくなったのです。3月末に長期金利が急低下した場合、
企業は割引率の引き下げを求められます。

割引率が下がると将来のキャッシュフローの現在価値は増加します。
つまり、年金債務が増加するわけです。その結果、現在用意している
年金資産額に対して足りない分(年金の積立不足)を費用に計上する
必要があります。

実際には、キャッシュアウトはないものの、PL上、利益の減少要因には
なるわけです。

こうした動きをみると、従来の日本の会計基準の特徴であった取得
原価重視から、より実態に近いバランスシートを重視する(公正価値
重視)というIFRSの特徴が出てきています。

アサヒ首位、キリンと0.2ポイント差

『ビール大手5社が13日発表した1~9月のビール系飲料のメーカー別
シェア(課税済出荷量ベース)でアサヒビールが同期間として2年ぶりの
首位に立った。

第三のビールが好調だったうえに、主力のビール「スーパードライ」
の販売量が9月まで4ヶ月連続で前年実績を上回り、37.2%のシェア
を確保した。

ただ、2位キリンとの差はわずか0.2ポイントで年間の首位争いが一段
の激しくなりそうだ(2010年10月14日日経新聞朝刊)』

ご存知の通り、ビール系市場は、アサヒとキリンで75%以上のシェア
を占める寡占市場です。ちなみに、売上高シェア(2009年見込み)
でいけば、アサヒ41%、キリン35%となっています。(出典:2010年
食品マーケティング便覧No.2 富士経済)

ビール系市場には、大きく分けて、ビール、発泡酒、第三のビールと
呼ばれる新ジャンルの3つあります。

ここ10年の動きをみると、ビール、発泡酒の販売量が減少する中で、
新ジャンルの販売が増加している状況にあります。

 

ビール系市場.jpg

 

全体的に落ち込むビール市場で、アサヒの「スーパードライ」の販売量が
堅調だったこと、また、キリンの独壇場である新ジャンル市場で、
アサヒの「クリアアサヒ」が健闘したことが今回の結果につながったようです。

とはいうものの、国内のビール系市場は今後も減少していくことが予想
されます。減少していく市場の中でのシェア争いも大事ではありますが、
ビール各社は次の布石を打っていく必要があります。

当然のことながら、ビール各社は海外へ活路を見出そうとしています。
ところが、キリンビールの海外売上高比率が、約21%(2010年
第2四半期累計ベース)ある一方で、アサヒの海外売上高比率は、
約7%(2010年通期予想ベース)です。

海外展開という点では、アサヒはキリンの後塵を廃しているのです。
「スーパードライ」ファンの私としてはアサヒに頑張って欲しいところです。

 

負債の適正水準をどう考えるか?

3日連続で東京電力のケースを取り上げてみたいと思います。今回は、
東京電力の有利子負債の水準について考えてみたいと思います。

東京電力の今回のエクイティによる資金調達の理由のひとつに
「財務基盤の拡充をめざす」というのがありました。

これに対して、市場では「東京電力は高い格付けを有しており、
社債を発行した方が低コストで調達できるはず」という声が多いようです。

実際のところ、当事者である東京電力は、現状の有利子負債の水準
についてどのように考えているのでしょうか。実は、東京電力は、
2020ビジョンで有利子負債の関して次のような目標を掲げています。

『事業拡大に伴い、リスク対応能力を高めることも重要と考えています。
2020年度までにD/Eレシオ1.5倍(現状の半分程度)を目安として、
それに近づくよう資本を蓄積していきます。(東京電力グループ
中長期成長宣言 2020ビジョンより)』

D/Eレシオとは、有利子負債を自己資本で割ったもので、言ってみれば、
自己資本の何倍の有利子負債があるかを示したものです。財務の
安定性を示す代表的な指標と言えます。

実際に、企業が有利子負債の適正水準を検討する場合、どうする
のでしょうか。こんな時は、同業他社のベンチマーキングを行うのです。

ということで、主要な電力会社のD/Eレシオ、そして、これまた財務の
安定性を表す代表的な指標である自己資本比率をみてみましょう。

 

電力会社ベンチマーク.jpgのサムネール画像のサムネール画像

 

これを見てみると、東京電力が同業他社と比較して頭ひとつ抜きん
出て有利子負債の水準が高く、財務的な安定性に劣ることがわかります。
明らかに同業他社を意識した目標を設定したということもわかります。
こうなると東京電力の気持ちもわからないでもありません。

ただ、もう少し考えてみると、D/Eレシオを下げるには、二つの方法が
あることがわかります。当たり前ですが、分子のD(デット:有利子負債)を
下げること、そして分母のE(エクイティ:自己資本)を増やすこと。

実はEを増やすには更に二つの方法があります。今回のように増資
すること、それともうひとつは、本業で儲けて利益を出し、利益剰余金を
増やすということです。

「増資することによって安易に、D/Eレシオを改善しちゃって、本当に
東京電力は儲けるつもりがあるのか!」と考えた株主がいてもおかしくは
ないかも知れません。

ペッキング・オーダー理論

昨日のブログでは東京電力の資金調達について取り上げました。
ついでにペッキング・オーダー理論に関してお話しておきます。 

東京電力の株価下落は、この理論からも説明が可能です。ペッキン
グ・オーダー理論とは、資金調達を企業がどのような順番で行うか
という理論なんです。 ちなみにペッキング・オーダーとはトリ
の社会の序列を意味した言葉です。

この理論が言っていることは、企業が資金調達を必要とするときには、
内部資金、銀行借入、普通社債、転換社債、普通株式の順番に
するというものです。 

たとえば、経営者であるあなたが新株を発行して資金調達をしようと
考えているとします。あなたの会社の株価は現在1,000円です。
ところが最近、経営企画部に算出させた、あなたの会社の理論株価は
1,200円です。あなたは、株式発行をとりやめるはずです。

いくら資金が必要だからと言って、1,200円の価値がある株式を
1,000円で市場に売り渡すなんてバカげているからです。つまり、市場に
あなたの株式が過小評価されていると考えているとしたら、新株の発行は
やめるはずなのです。

ところが、市場で1,400円の値がついているとしましょう。あなたは
喜んで新株を発行するはずです。本来、1,200円の価値しかない
株式を1,400円で購入しようというマヌケな投資家がいれば、あなたは、
既存の株主のために1株につき、わけなく200円儲けることが
できるからです。

この理論の前提にあるのは、情報の非対称性の存在です。つまり、
あなたの会社は投資家よりもあなたの方が知っているということです。
したがって、あなたの会社が算定した理論株価は市場がつけている
株価よりも正しいという前提があるのです。

このとき、投資はこのように考えるはずです。「もし、あなたの会社が
株式を発行するなら、株価は割高に違いない。もし、株式ではなく
債券を発行するなら、株価は割安(=お買い得)に違いない」

あなたの会社のとるべき戦略は、まずは内部資金でまかなえないかを
考えること、次は銀行借入、そのあとは社債発行ということになる
わけです。

ということで、「東京電力が株式を発行したのは、自分たちの株価が
割高だと考えているからだ」と思った株主もいたのではないでしょうか。

東京電力の大型投資

先月末、東京電力が約29年ぶりの公募増資で約5,500億円を資金調達するという
ニュースが報道されました。その後、10月4日に1996円と25年ぶりの安値を更新と思いきや、
本日はなんと1900円で取引を終えています。要するに市場から、この増資は受け入れられて
いないということです。

資金調達には、大きく分けて2つあります。今回のように新株発行に伴う資金調達である
エクイティファイナンスと社債や金融機関からの資金調達であるデットファイナンス です。
(資産の流動化などによるアセットファイナンスを入れれば3つ)

企業にとって、資金調達コストが高いのは、エクイティファイナンスです。これは株主と
債権者のどちらがリスクをとっているかを考えてみるとよくわかります。債権者である
社債保有者や金融機関の資金提供のやり方は、何%の利率で、いついつまでいくら返済と
いうのがきっちり契約で決まっています。一方、株主は配当をもらえるかわかりませんし、
株価も上昇するかわかりません。明らかに株主の方がリスクをとっているわけですから、
それだけ見返りを企業に要求するわけです。 

企業はデットファイナンスとエクイティファイナンス、どのように考えて資金調達すればいいのか?
お得意のざっくりで言いますと(笑)、事業リスクがある(=売上、利益、FCFなどの将来の
バラツキが大きいと考えられる)場合は、エクイティファイナンス、事業リスクが比較的低い
場合は、デットファイナンスというのが基本です。なぜなら、債権者はリスクを嫌うからです
(取り分が決まっている以上、あんまり企業にはむちゃして欲しくはないのです) 

さて、この電力業界の事業リスクはどうなのか?実は下にあるテーブル(クリックすると拡大)に
あるとおり、業種別のベータをみる限り、電気・ガス業界のようなインフラビジネスは事業リスクが
低いと市場からは、考えられているのです。つまり、電力会社の資金調達はデットファイナンスが
基本であり、わざわざ高いコストを払ってエクイティファイナンスに頼らなくていいということなのです。 
(注意:東京電力のデット(有利子負債)がすでに過多という可能性については今回は検証していません) 

 

業種別ベータ.jpgのサムネール画像のサムネール画像

 

 

とはいうものの、東京電力は、中期経営計画で今後は、海外事業などの成長分野に投資をしていくと
うたっています。つまり、好意的に考えれば、今回の資金調達は、これからは、今までの東京電力では
ないんだ、リスクテイクしていくんだという意思表示とも言えるわけです。

が、この約5,500億円もの資金がどう株主価値向上につながるのかということが株主に
伝わっていないことだけは確かです。

ビジネスには「GNO」が大事

幻冬舎という出版社の見城社長の言葉。

『ビジネスで成功するには、「GNO」がないとダメ。Gとは義理、Nは人情、Oは恩返し。』

ビジネスとは結局は人間関係で決まります。行きつくところは、GNOなんでしょうか。

投下資本利益率―ホンダの試み

限られた資源を有効に活用するためには私たちは効率を考えていかなくてはい
けません。

それでは、効率をどのように考えればいいのか。それは制約資源の投入量当た
りの成果(利益、FCF、NPV等々)を指標にすることです。

たとえば、二酸化炭素の排出量が制約条件になっている場合は、CO2当たりの
NPVが最大になるプロジェクトに優先的に投資するという判断をしなくてはいけません。
そんな時代もすぐそこまで来ているのかも知れません。

ホンダでも、開発投資の効率をこまかに点検する試みが始まりました。投下資本に
対する収益性を評価する投下資本利益率(ROIC)をモデル別の研究開発動向を
チェックするのに使い始めたのです。

日経新聞によれば、ホンダの投下資本利益率の定義は、経常利益に減価償却を
足したものを人や金型といったモノなどの投入資源と研究開発費の合計で割った
もののようです。

経常利益+減価償却は、FCFを代用したものなのでしょう。ホンダが成果をFCF、
そして、人や金型、研究開発費を制約資源と考えていることがわかります。

現在、四輪車の平均リターンは10%超。今後は、「フィット」や「シビック」など
グローバル車種では2~3割に高めるといいます。

この指標の導入により、ホンダは、開発効率の良しあしを判断し、無駄な資産を
減らしながら利益を上積みでき、結果的に自己資本比率の向上や手元資金の
拡充など財務改善にもつながるとしています。

今後はますます、投資効率を考える企業が多くなるでしょう。ただ、制約資源の
最たるものは、時間なんです。

分母に時間が入っている評価指標を使っている企業って、あるんでしょうか。
同じFCF額でも、6ヵ月で獲得するか、1年で獲得するかで全く違います。
時間当たりのFCFという指標も合わせて見ていく必要があるでしょう。

運転資金管理のポイント

運転資金とは、ざっくり言って入金と出金のギャップを埋めるお金のことです。
定義はいろいろありますが、次が一般的です。

運転資金=売掛金・受取手形+在庫-買掛金・支払手形

運転資金管理のポイントをあげてみましょう。どちらかというと中小企業向け
ですが、大企業でも本質的な部分は変わりません。

  • 売掛金・受取手形の管理
  1. 取引先ごとに与信限度額を設定し、金額が大きい取引先は、定期的に信用照会する
  2. 回収条件を早めることができないか交渉する
  3. 回収して仕事が終わることを営業部門に徹底する(売上と現金入金は違う!)
  • 棚卸資産(在庫)の管理
  1. 不良在庫(デッド・ストック)を排除する
  2. 商品・製品を売上額、または粗利額の高い順番に並べ、最下位軍の商品・製品の販売方針を見直す
  • 買掛金・支払手形の管理
  1. 支払手形こそが倒産の原因となることを認識する
  2. 月間支払額10万円以下の取引先から現金支払いにシフトしていく

効果的な質問

限られた時間を有効に使うためにも、「無駄な努力」はしたくないものです。
「無駄な努力」かどうかを見分けるための効果的な二つの質問。

「それは何のため?」
「それは誰のため?」

目の前の努力に一生懸命になって、「木を見て森を見ず」にならないように
ときどき、この二つの質問を自分に問いかけてみるといいかも知れません。

参考にしたのは、次の本です。まだ、読み終わっていませんがいい本です。 

リーダーシップとは何か?

リーダーのそばに、そのリーダーについていく人間がいることが大事なんですね。
いや、むしろついていく人がいるからこそ、リーダーはリーダーになり得た。

それにしても、この映像は組織がどのようにして形成されるか、その一つの形を
本当によく表しています(笑)

次に大事になってくるのは、この運動をどう継続させていくかですね。

IFRS導入の背景

最近、国際会計基準だとか、IFRSだとか盛んに言われるようになりました。
昨日から、日経新聞の1面で「揺れる企業会計」として連載されています。

ところで、IFRSは何と読むのでしょうか。5~6年前までは、「イファース」と
か「イフルス」と読んでいる人が多かったのに、最近では、「アイファース」
呼ばれることが多くなったと言います。

最近の発音の変化は、IFRSに対してアメリカ人の興味が高まっていることの表
れとも言われています。なぜなら、Iをイギリス人は「イ」と発音することが
多く、アメリカ人は「アイ」と発音することが多いからです。

このIFRSを国際会計基準という訳語の通り、理解していたら本質を見誤る可能
性があります。

実は、IFRSは、International Financial Reporting Standards の略語です。
直訳すれば、国際財務報告基準なのです。

イギリス人あるいは、IFRSの設定主体であるIASB(International Accounting
 Standards Board)の原型的イメージは、「従来の会計の枠組みを超えたとこ
ろ」に新しい財務報告の姿を見出しています。

これに対して、アメリカ人あるいは、米国基準の設定主体であるFASB(Finan-
cial Accounting Standards Board)は、これまでの会計の延長線上に新しい
財務報告の姿を描いています。

IFRSのそもそもの目的とは、「単一のスケールで世界中の企業を比較するこ
と」です。言い換えれば、財務報告の目的を「投資家への情報提供機能」とし
て限定的にとらえているところに特徴があります。

実は、IFRSの原型的イメージには、損益という概念がありません。じゃあ、ど
のように投資家は企業の良し悪しを判断するのか。

簡単に言ってしまえば、資産と負債の時価(将来に生み出すキャッシュフロー
の現在価値の合計)の差額として、企業の価値をとらえるということなのです。
つまり、よりファイナンス的な発想に近いものになっているのです。

また、IFRS導入の背景には、イギリスの原則主義的な考え方とアメリカの規則
主義的な考え方の対立もあるのです。

このあたりの本質的な部分を理解せずして、世の中で盛んに特集が組まれてい
IFRS導入で何が変わるかなどという個別の議論をしていても意味がないわけ
です。

会計の専門家でもない私がこんなことを言えるのも実はこの本を読んだおかげ
なんです。

IFRSに今まで興味がなかった方もビジネスパーソンとして、この本に書かれて
いることは押さえておくべきではないでしょうか。めちゃくちゃお薦めです。

MECEっぽい感じ

昨日に続き、MECEでとらえることの重要性を考えてみましょう。

たとえば、あなたが社長からキャッシュの捻出を指示されたとしましょう。
社長に対して、具体的な方策を説明しなくてはいけません。

こんなとき、場当たり的に方策を出していっても、それこそ社長を納得
させることはできないでしょう。財務的な課題をMECEに考えるのは
それほど難しくはありません。バランスシートと損益計算書の項目に
そって考えていけばいいからです。

まずは、キャッシュの捻出を「自力で解決する」と「他力で解決する」に
分けて、そのあとにバランスシート、損益計算書の項目にそって考えて
みると次のようになります。どういう切り口でリストアップしたかがわかれば、
社長も安心するわけです。

(1)自力で解決する

(a)フロー(PL視点)
・売上の増加
・コストの削減
・節税(税率の低下をめざす)
・進捗中の設備投資案件の見直し、取りやめ

(b)ストック(BS視点)
・売掛サイトの短縮
・在庫の削減
・貸付金の回収
・未収金(含む売掛金)の回収
・遊休固定資産の売却
・支払サイトの長期化

(2)他力で解決する
・デットファイナンス(金融機関からの借入)-借入返済のリスケもあり
  (元本返済減額、あるいはストップ)
・エクイティファイナンス(株主を探してくる)
・アセットファイナンス(資産の流動化・証券化)- ファクタリングとか
     ABL(アセット・ベース・レンディング)等

こんな感じでいかがでしょうか。MECEっぽい感じですよね。

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