三位一体の経営

本書は「投資家の思考と技術」を経営に取り込むことで、経営者、従業員、株主がみなで豊かになるための道筋を示す本です。経営者と従業員、そして株主がみなで豊かになることなど果たして可能なのでしょうか。本書の冒頭にピジョンの話が出てきます。ピジョンは本書の著者が設立した「みさき投資」の創業メンバーによる大成功投資例だといいます。

2000年代半ばからピジョンに投資を開始し、ほどなく大株主に。海外成長計画や新しい収益指標の導入などについて議論しながら、三代にわたる社長と付き合ったといいます。投資開始時は300億円程度だったピジョンの時価総額は2020年現在、6,000億円近くまで上昇。経営者だけではなく、従業員持ち株会でコツコツと株式を買っていた従業員も大きな資産を形成できました。「おかげさまで家が買えました」とか「配当だけで十分な生活ができるんです」と伝えてくれる退職者の声も紹介されています。

これは何もピジョンに限ったことではない。「投資家だけではなく、経営者自身や多くの従業員がいつの間にかお金持ちになっていた」というエピソードは、実はそこかしこで聞くことができると著者はいいます。これらの事実を個別散発的なものに終わらせるのではなく、普遍的で誰でも再現可能な経営構想に編集し、提案されたものが本書だといえます。多くのビジネスパーソンに読んでいただきたい本です。

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