有価証券報告書の読み解き方(その1)

有価証券報告書を実際に読んでみるということはそんなに多くはないでしょう。ですが、この有価証券報告書は企業情報の宝庫と言えます。

有価証券報告書は今や各企業のホームページから簡単にダウンロードすることができます。私は、いつも「企業名 IR」というキーワードで検索して該当企業のページにアクセスします。

有価証券報告書の中でもなんと言っても注目に値するパートは、「セグメント情報」です。今や上場企業で一つの事業のみを営むいわゆる専業の会社というのは少ないでしょう。様々な事業を営むグループ会社を所有しているのです。したがって、それらグループ会社の財務諸表を合算した連結財務諸表を読んでも全体のイメージをざっくり掴むことしか出来ません。

そこで、「セグメント情報」が大切になってくるわけです。その企業が持つ様々なグループ会社を事業ごと分割したものをセグメントと呼ぶのです。ちなみに、下図は、セブン&アイ・ホールディングスのセグメント情報です。

(出典:2017年2月期 セブン&アイ・ホールディングス有価証券報告書)

セブン&アイ・ホールディングスは、事業を「コンビニエンスストア事業」、「スーパーストア事業」、「百貨店事業」、「フードサービス事業」、「金融関連事業」、「通信販売事業」、「その他事業」のセグメントに分類しています。

セブン&アイ・ホールディングスの連結売上高は5兆8357億円、営業利益は3,646億円です。この情報から計算してみると、営業利益のおよそ86%をコンビニエンスストア事業が稼いでいることがわかります。営業利益率は12.3%と高収益と言えるでしょう。

一方で、スーパーストア事業と百貨店事業の営業利益率は、それぞれ1.1%、0.4%と驚くほど低く、ちょっとした環境変化ですぐに赤字転落になってしまいそうな状況であることが分かります。

このように、セブン&アイ・ホールディングス全体の数字では、読み取れないことも「セグメント情報」は教えてくれるのです。

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