私は、よい融資条件を求めて銀行を渡り歩くことはしません。変わり者と思われるかもしれませんが、私なりの哲学があります。取引先の銀行は、当社の情報をファイルで管理しています。担当者が変わるたびに、そのファイルは引き継がれていきます。
私は会社の決算書が出来上がるたびに、決算書とは別に簡単な営業概況書を作成して、こちらから報告に出向きます。営業状況が良い時も悪い時も、包み隠さずに正直にお知らせするようにしています。
また銀行との取引の中で、借入残高が多くなる時もあれば、極端に少なくなる時もあります。銀行側としては、物件を売却されて貸付を一括返済されてしまうことは嫌なことですが、そんな時も売却前に充分な時間的余裕をもって、事前に伝えるようにしています。
解約違約金さえ払えばいいというドライな対応はしません。行員の立場を慮るようにしています。浪花節のようですが、こうした態度は必ず信用となって信頼に繋がると信じています。
お陰様で最近では、融資を申し込みたくて電話すると、「社長がいいというのだからいいのでしょう。通しますよ。信じてますから。」と、言ってくれたりします。お世辞でも嬉しいものです。
「判断の速さは価値(不動産投資編)」という話題で、投資家のファイナンス力というキーワードに触れたことがありました。不動産投資において、銀行から難易度の高い融資を受けることができ、さらにその承認までの時間が短いということは、圧倒的な強みになります。
そのファイナンス力というのは、単に属性がいいというだけでは鍛えられないと思います。コツコツと銀行との信頼関係を構築していく努力こそが、ファイナンス力を育むのだと考えています。私はこれからも、同じ銀行に自分の信用を貯金していこうと思います。
私が不動産投資の達人として尊敬する増田社長のブログです。増田社長の自己紹介はこちらをご覧下さい