NPV法(正味現在価値法、Net Present Value Method)とはプロジェクトに投資をする際に、NPVがプラスであれば、投資を行うという投資の意思決定方法のことです。
プロジェクトに投資するということは、プロジェクトが将来生み出すであろうフリーキャッシュフローを購入することと同義です。そのときの判断基準は、プロジェクトが生み出すであろう将来のフリーキャッシュフローの現在価値の合計と投資額を比較して、投資額の方が低ければ投資をする、となります。
言い換えれば、あるプロジェクトが将来生み出すキャッシュフローの現在価値(キャッシュインフローの現在価値)と、プロジェクトに必要なキャッシュフローの現在価値(キャッシュアウトフローの現在価値、つまり投資額)を比べ、前者のほうが大きい場合は「投資すべき」となります。この両者の差、すなわち「キャッシュインフローの現在価値」から「キャッシュアウトフローの現在価値」をマイナスしたものをNPVと言います。
初期投資額と比較するだけではダメな理由は、実際の投資では数年後に追加投資が計画されている場合があるからです。将来の追加投資も考慮する必要があるため、キャッシュアウトフローの現在価値とキャッシュインフローの現在価値とを比較する必要があります。