花王の経理パーソンになる

今回ご紹介したいのは「花王の経理パーソンになる(慶応義塾大学吉田栄介・花王株式会社会計財務部門編著)」です。まずは足許の花王の業績をみてみましょう。2019年12月期の連結売上高は1兆5,022億円、営業利益は2,117億円(営業利益率14.1%)となっています。国内トイレタリー市場のトップシェア、国内化粧品では第3位、世界のトイレタリー・化粧品市場では第9位となっています。また、2019年12期で30期連続増配となる予定です。これは、東証一部上場企業最長記録です。

さらに、花王では1999年4月にEVA(経済付加価値)を本格導入してから、20年にわたり、経営目標や事業評価、報酬への反映、アニュアルレポートでの実績値の公表を行っています。まさに、財務会計(外部公表)と管理会計(内部管理)の両面でEVAを活用してきた企業です。ちなみに2019年12月期ではEVAは874億円と発表しています。これは花王が1年間で創造した企業価値が874億円であるということです。

出典)花王ホームページ

花王では経理財務の役割は「経営の羅針盤」と言われています。本書では花王がどのような取り組みを経て、現在の「経営の羅針盤」たる経営管理体制が出来上がったかを知ることができます。書籍のタイトルからは、経理パーソン、あるいはその予備軍に向けての書籍のように思います。しかし、中期経営計画や予算管理、事業別損益管理、さらにEVA、株主還元や配当政策、グローバルキャッシュマネジメントなど経営管理、財務管理についても紙面が割かれています。将来、CFOを目指す方にもお薦めの本です。

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