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三菱重工業 資産2000億円売却の意味

三菱重工業が、バランスシートのスリム化に乗り出しました。

パナソニックの創業者である松下幸之助氏は、生前こうおっしゃっていたそうです。

「すべての資産はカネが化けたもの」

私たちがユニクロの店舗に行けば、衣料品がうずたかく、積んであります。あの衣料品も、キャッシュが化けたものであると言えます。

社長の柳井さんは、あのキャッシュが化けた衣料品を出来るだけ早く、お客様に売り、出来るだけ早く回収し、出来るだけ早く原材料を仕入れ、出来るだけ早く生産し、出来るだけ早く棚に並べるといった事業サイクルを高回転で回したいはずです。

なぜなら、カネが化けている時間が長いともったいからです。資産に化けているカネには、コストが常にかかっていることを忘れてはいけません。

三菱重工業は2018年3月期までの2年間で約2000億円の資産を売却するといいます。本業と関係の乏しい土地や株式を売却していく予定です。

2016年2月24日付の日経新聞にこうあります。


厳しい業績を受けて対策を急ぐ。遊休地などの土地を売却し約1000億円、事業戦略上、必要性の乏しい保有株式の売却で約1000億円を捻出する計画だ。業務プロセスの見直しや拠点再編などの効率化で、運転資金の圧縮も進める。


同社は、こうして得たキャッシュを成長投資と株主還元、財務体質の強化に使うとしています。
同じコストをかけるなら、事業と関係ない資産にではなく、前向きな用途に、カネを化けさせた方がいいのです。

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