今朝の日経新聞の会社研究(経営者が選んだ注目銘柄③)という記事で東芝が取り上げられていました。東芝は、事業ポートフォリオ管理によって、不採算事業の選別を行っているようです
一般的には、この事業ポートフォリオ管理は、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)と呼ばれています。PPMは、業界の魅力度と業界内の位置づけによって、自社内のさまざまな事業や製品の優先順位や投資配分を決定するという考え方です。
このPPMの原形は、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)で開発され、一世を風靡したと言われています。BCGのPPMでは横軸に競合他社との相対的なマーケットシェア、縦軸に市場成長率をとるマトリックス表でした。このマトリックス表に自社内の事業や製品をプロットするのです。
日経新聞によれば、東芝の事業ポートフォリオ管理のマトリックス表は、縦軸に投下資本利益率、横軸に売上高成長率をとっています。
東芝は、このマトリックス表に全34事業をプロットしているといいます。
私が知りたいと思ったのは、全34事業の投下資本利益率を算出する際の各事業の投下資本額をどういう前提で計算したかです。これは、なかなか深遠なテーマです。
それはともかく、私が経営者であれば、縦軸に投下資本利益率、横軸にリスクのマトリックス表に全34事業をプロットしてみたいですね。円の大きさはもちろん投下資本額の大きさです。
投下資本利益率、売上高成長率の双方がいくら高くても、それが事業リスクに見合ったものでなければ意味がないですからね。