米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏は、自身が率いるバークシャー・ハサウェイの株主に年1回の手紙を送ります。その「株主への手紙」の中に、同氏が米国と米国の株式市場に対して絶大なる信頼を寄せていることがわかる箇所があります。
バフェット氏が77年前の11歳の時に最初に投資した金額は$114.75です。バフェット氏はこう書いています。
「この$114.75を仮にS&P500インデックスファンドに投資し、配当なども再投資したとすれば、2019年1月末に資産は5288倍の$606,811ドルになっていたのです。」
かつて、バークシャー・ハザウェイの株主総会で「トランプ大統領が誕生したら、どんなリスクがあるか」と株主に聞かれたバフェット氏はこう答えています。
「誰が大統領でも米国の成長は続く」
米国株の長期成績は以下の図をみれば、明白です。過去およそ30年間、米国株だけの指数(MSCI USA)大きく上昇していることがわかります。
出所:2019年3月18日付日経新聞
米国と米国企業の成長は、今後の人口がどう推移するかにもよるでしょう。人口上位20か国の推移をみると日本は人口減少とともにランキングが低下していくことがわかります。一方の米国は2050年には順位が4位となるものの人口自体は増えていることがわかります。
出所:内閣府「選択する未来 -人口推計から見えてくる未来像-」
さらに、米国は主要国の中でも高年齢化の率が低いことがわかります(下図左のグラフ)。
出所:内閣府「平成30年版高齢社会白書(全体版)」
日本市場の活性化を図り、国際競争力を高めていく必要性が叫ばれています。そのような状況の中で、東証1部上場企業の再編の議論も本格化してきました。ただ、今後の日本の人口動態を考えると、日本国内の市場の成長は楽観視できません。将来の成長という観点でいえば、今後も米国ならびに米国市場に注目していく必要がありそうです。