相場が高くなり過ぎれば、そのうち安くなりますし、その逆もまたしかりです。10年以上も収益不動産市場の傍観者を続けていると、相場の波のようなものを把握できるようになります。
市場の長期観測により、そこにうごめくプレイヤーたちの癖や習性も特定できます。それも定性的ではなく定量的な数値として整理出来るようになります。
将来価格の全時系列での正確な予測は誰にも分かりませんが、将来価格の最低額と最高額ならば、ほぼ推定できます。ならば、不景気で最低額の時には保有を続け、景気が回復して最高額に近づき始めたら売却すればよいだけです。
ただし、注意しなければならないことがあります。保有期間中に収入と支出が逆ザヤにならないように、購入時に今後10年間程度のキャッシュフローCFを予測する必要があるということです。
ここで重要なのは、税効果まで考慮に入れた税引後CFであり、さらに保有期間中の建物劣化による修繕積立額CAPEXまでも控除した純粋な手残りとなるネットキャシュフローNCFが必要だということです。
少し学習すれば、単純ルーチンのように思われがちですが、意外と奥は深く、精緻なNCF計算は簡単とは言えません。このNCFを横目に見ながら、保有期間中にデフォルトが発生しないように買付価格を逆算する必要があるのです。
すなわち、購入時に10年以上先を見通す時読みという考え方がないと、不動産投資は失敗しやすくなります。ただ、運がいい人は例外ですが、継続性があるかというと疑問になります。
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