財務モデリング基礎講座では、よくこんな質問を受けます。
「人の作ったモデルをレビューする場合、まずどこをチェックすべきなのでしょうか?」
人が作ったモデルだけではなく、自分が作ったモデルでも同じです。
モデルのどこをみればいいのかというと、やはり財務三表ということになるでしょうか。チェックすべきポイントは、次の3点です。
1 BS(貸借対照表)がバランスしているか
2 BSの現預金がプラスになっているか
3 PL(損益計算書)やCS(CF計算書)が変な動きをしてないか
3番目の「変な動き」とはどういうことでしょうか。たとえば、主要な項目(たとえば、売上高、営業利益、当期純利益など)を時系列で見たときに次のような動きをしていないかと見るのです。
ある時点だけ、数字が急上昇していたり(パターンA)、階段状に変化していたり(パターンB)、急に増加率が変化していたり(パターンC)といったことです。前提条件からして、意図しないこれらの動きがあった場合は詳しく調べる必要があるでしょう。
もちろん、下図は全て上昇傾向にありますが、下落傾向にある場合も同様です。
これらの変な動きを見るのに便利なのが「F11キー」です。
まずは、トレンドをみたい項目の範囲を選択します。下図では、営業利益を選択しています。
この状態で、「F11キー」を押すと瞬時にグラフのシートが出てきます。
私たちは、このようにして、変な動き、予期しない動きをしていないかを確認するのです。
このグラフのシートは、次のショートカットキーで簡単に削除することができます。
Alt→E→L→Enter
あなたも、ぜひ試してみて下さい。
次回の財務モデリング講座は、12月18日(日)に開催予定です。詳細はこちらをご覧下さい。