大幅なディスカウントをしてくれるからと言って買う必要のない車を買う人はいないでしょう。それでも、世の中は「いい買い物」とは、定価に比べてどれだけ安く買えるかということなのだと信じて疑わない人は多いものです。そんな人は決して経済的に豊かになることはないでしょう。
いい買い物かどうかは、商品の価値と価格の差によって決まります。決して定価に比べてどれだけ安く買えるかということではないわけです。私たちは、買い物をするときに常にその商品の「価値」を考えなくてはなりません。
ビジネススクールのファイナンスの先生がかつて、こんな漫画のコピーを私たちに配ってくれました。
セールスマン 「象一頭を800ドルで買いませんか?」
客 「いらないなぁ」
セールスマン 「じゃあ、500ドルにお勉強しますよ」
客 「いらないよ。象なんか必要ないよ それにマンションで象なんか飼えないよ」
セールスマン 「なかなか、手ごわいですね では、2頭で500ドルでどうですか?」
客 「2頭で400ドル!それだったら買うよ」
この客はこの後、2頭の象を高値で売ることが出来なければ馬鹿な買い物をしたことになります。商売をする場合は、他人にとっての価値よりも安く仕入れることが出来れば、いい買い物をしたことになります。
自分で使う場合は、自分にとっての価値よりも安く買えることが出来れば、いい買い物をしたことになるのです。