月別アーカイブ: 2018年7月

政策保有株の「便益」と「資本コスト」

前回のブログ「持ち合い解消進まず」で取り上げたことは、次のようなことでした。 ・上場企業による政策保有株の削減スピードが鈍っている ※政策保有株は持ち合い株式ともいう ・政策保有株は、企業にとっては、取引先との関係強化や安定株主づくりにつながる ・一方、株主にとっては、「もの言わぬ株主」が増えることによって経営の規律が緩んだり、資産効率が低下することになるので望ましくない ・金融庁が発表した「投資 … 続きを読む→

持ち合い解消進まず

2018年7月5日の日経新聞によれば、上場企業による政策保有株の削減スピードが鈍っているといいます。政策保有株とは、株式会社が相互に保有している株式のことをいいます。持ち合い株式ともいいます。 この政策保有株ですが、メガバンクは15年度から削減目標を定めて持ち合い解消に動いてきたものの、事業会社間の持ち合い解消は遅れているのです。 株式の持ち合いというのは、戦後、取引先との関係強化や安定株主づくり … 続きを読む→

株主総会のあるべき姿

2018/6/29付日経新聞によれば、上場企業(3月期決算)の31%に相当する約730社が28日、一斉に定時株主総会を開きました。 1990年代は、9割もの上場企業が同じ日に株主総会を開いていました。同じ日に開催することで株主の参加を出来るだけ避けようとしていたわけです。これでは、日本企業は株主を軽視していると言われてもしょうがありません。それが、今では約3割になったのですから、開催日の分散化が進 … 続きを読む→

三菱重工消えた4000億

三菱重工業が開発を進める国産初のジェット旅客機「MRJ」です。ところが、開発の遅れで5回、納入を延期し収益貢献のメドが立っていませんでした。遅かれ早かれ、減損損失を計上し、当期純利益がマイナスになってもおかしくはなかったのです。 減損損失とは、貸借対照表に計上している資産の簿価よりも評価額(その資産から得られるキャッシュフローの現在価値の合計)が小さくなると簿価を引き下げる会計ルールです。その引き … 続きを読む→

驚きの東芝の自社株買7,000億円

東芝が13日、7,000億円程度の自社株買いによる株主還元を可能な限り早く行うことを発表しました。 東芝は2016年12月米国子会社の巨額損失で債務超過に転落しました。2018年3月期で2年連続の債務超過になれば、上場廃止を免れなかったわけです。これを回避すべく、海外ファンドを中心に60社から6,000億円の増資を受けたのは昨年の12月ですから、まだ半年足らずです。 確かに東芝メモリ売却で1兆円の … 続きを読む→

投資家と企業の対話ガイドライン

金融庁は、6月1日付「投資家と企業の対話ガイドライン」の確定を発表しました。 このガイドラインは、スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードが求める持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた「投資家と企業の対話」において、重点的に議論することが期待される事項を取りまとめたものです。このたび、このガイドラインの中で、実質的に日本企業に資本コストの算出が課せられたといえます。ガイ … 続きを読む→

日本企業ROE、初の10%超え

2018/5/29付日経新聞によれば、日本企業の前期のROEが10.4%と、1980年代以降、何度も挑戦して越えられなかった10%の壁を突破。その原動力とは、販売価格の引き上げだといいます。コスト削減によるROE向上ではないだけに、久しぶりの明るいニュースだと思いました。 今回は値上げや値下げの利益に与えるインパクトを具体的な数字をつかって見てみたいと思います。当たり前のことですが、利益を増やすた … 続きを読む→

期末主義と期央主義

まずは、NPV法による投資判断を考えてみましょう。下図をみてください。0年度に1,200を投資して、1年度目以降はキャッシュが入ってくるプロジェクトです。 ここで混乱しやすいのは、0年度の意味するところです。0年度というのは、言いかえれば、お正月の元旦と考えるとわかりやすいと思います。1年度は同じ年の大晦日をあらわします。2年度以降は、同じように大晦日をあらわしていることになります。 したがって、 … 続きを読む→

ソフトバンクは一体何の会社なのか?

ソフトバンクグループがスプリントとTモバイルUSの合併に合意、国内の通信事業を担っているソフトバンク株式会社の上場を視野へ、ファンド2号を立ち上げを画策などの報道を見て、あなたもこんな疑問を持ったことはないでしょうか。 「ソフトバンクは一体何の会社なのか?」 つまるところ、ソフトバンクグループは通信会社なのか、それとも投資会社なのかということです。これに対して、孫さんは今月の決算説明会で「一般的な … 続きを読む→

オントラック版【財務モデリング8カ条】

今週末は財務モデリング基礎講座を開講しました。満員御礼15名の方々に財務モデリング三昧の一日を過ごしていただきました。今回は私たちの【財務モデリング8カ条】をご紹介したいと思います。 1. 親指の長さを超える数式は書かない 長い数式は書いた本人でさえ、修正することや間違いがあるのかを確認をすることが困難です。一度に一つのセル内で計算しようとせず、計算過程がわかるようにいくつかのセルに分けるべきでし … 続きを読む→

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