明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。何かをなす時、タイミングは馬鹿にはできません。時を制する者を「時代の寵児」といい、列子は「時を得るものは栄え、時を失う者は滅ぶ」と語っています。また、吉田松陰は「得ることがむずかしく、逆に失いやすいは時である」と述べています。
日本では、古来より暦を活用して年、月、日、時間の力「バイオリズム」に従い物事を進める習慣がありました。「時」には学ぶべきテーマが設定されています。1日24時間で学べなければ12日間、12か月、最大12年が用意されているのです。
昨年の「辰(たつ)」が表すテーマは「震(しん)」でした。それは奮・振・伸に通じ、生命を振動させて成長する自己鍛錬を意味します。2024年はこのテーマにふさわしく、活気や変革が象徴される出来事が多くありました。
1月1日には、能登半島地震という自然の「震(振動)」による試練はありましたが、全国規模の復興支援を生むきっかけとなりました。同月には新NISA制度がスタートし、資産形成の機会が拡大しました。また、AI技術の進展により日常生活や産業が大きく変革しました。7月には新紙幣が発行され、時代の変化と未来への希望を象徴する出来事となりました。
さて、今年の「巳(み)」が表すテーマは「已む(とどまる)」です。これは、物事が成熟し、次の大きな変化や挑戦に備える時期に当たることを示唆しています。昨年の激しい変化を土台に、自身の価値を見直し、社会にどう還元するかを考える好機といえるでしょう。
「とどまる」という表現には、動きを止めるという消極的な意味ではなく、内なる力を蓄え次の成長に向かう準備期間という積極的な意味が込められています。今年は焦らず一歩一歩進みながら、自分の目標と向き合う一年にしていきたいものです。
2024年の経験を胸に、2025年が皆さんにとっても、ご家族にとっても、そして大切なご友人にとっても素晴らしい1年になることをお祈りしております。