クボタ、農機・建機の在庫半減

日経新聞(2016/4/20付)の記事によれば、クボタが農機・建機の在庫を半減するといいます。


クボタは主力の農機や建設機械で在庫の半減をめざした生産・販売改革に乗り出す。今夏から国内約2500人の販売担当者に専用の携帯端末を配布。営業状況を即時に細かく把握し、需要予測の精度を高めて生産や部品発注のムダを抑える。需要が天候により変動しやすいため、在庫を余分に抱えがちだったのを改める。2015年末に約2千億円相当だった在庫を18年末に1千億円まで減らすことをめざす。


生産畑出身の木股昌俊社長が2年前に就任してから全社で注文から顧客への納入までの過程を見直す作業を進めてきたそうです。PL頭の社長では出来ないことです。PL頭とは「売上あげろ、コスト削減して利益をあげろ」しか言わない社長のことです。木股社長はBS頭の社長であると言えます。

BS頭とは、インプットとアウトプットの両方を考えることが出来る社長です。つまり、限られた経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)などのインプットを営業利益というアウトプットにどのように結びつけるかを考えることが出来るということです。

在庫削減と簡単に言っても、実際に企業で実行することはなかなか難しいものです。営業部門からすれば、機会損失を免れるために商品や製品などの在庫を余分に持っておこうとします。生産現場でも、生産ラインを止めないように、ある程度余剰在庫を持っておこうとするでしょう。それでは、原材料などの仕入を行う購買部門はどうでしょうか。大量購買をすることによってコストを下げようとするでしょう。つまり、在庫のことなどは二の次なのです。

在庫削減は、原材料の仕入から、生産、販売のビジネスプロセスを横串で管理していく必要があるわけです。ところが多くのは会社では、販売担当役員、生産担当役員、購買担当役員が縦で管理することはあっても、組織横断で管理するマネジメントがいないのが現状です。これが出来るのは、CFO以上の役員なのです。

今回、ご紹介したクボタのビジネスプロセスを効率化していこうという活動は、今後、他の日本企業にも拡がっていくものと思います。ビジネスプロセス効率化をはかる指標として有名なものにCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)があります。本日、ファイナンス用語辞典に、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)をアップしましたので、ぜひご覧下さい。

 

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