プロ経営者松本晃氏が語るRIZAPの内実とは(2/2)

前回に引き続き、2019.7.13週刊東洋経済のインタビュー記事プロ経営者松本氏の発言を取り上げたいと思います。この記事の中に松本氏が経営者として大事にしていることがよくわかる発言があります。


「経営者は自らの腕となる存在を強くしておく必要がある。僕は人事をつかさどるCHO(最高人事責任者)を右腕、ファイナンスを担うCFO(最高財務責任者)を左腕としてきた。右腕が人事なのは、採用・教育に加えて優秀な人材の定着や、「ターミネーション」という一定水準に満たない人材を切り離すことまで行う難しい仕事だからだ。」


松本氏は、企業の経営資源「ヒト、モノ、カネ」の中でカネよりもヒトにプライオリティーを置いているわけです。松本氏は講演会で、会社の中で人事という仕事が、もっとも大事でもっとも難しいと語っています。
「重要なのに、日本の会社は人事を大事にしません。トップマネジメントが人事を大事にしないから、会社が良くならないのです」

その松本氏が瀬戸社長以外の経営陣に示した「処方箋」は次の通りです。


「ポイントは5点。1点目は「キャッシュ・イズ・キング」。キャッシュを生み出しましょうということ。2点目は本業でもっと稼げということ。ボディーメイクはまだ稼げる。あれが「キャッシュカウ(金のなる木)」だと言った。3点目は、この会社に合わない子会社は手放したほうがいいということ。4点目は、いちばん大きな子会社で、ゲームやCDを販売するワンダーコーポレーションのリエンジニアリング(抜本的見直しと再構築)。僕が考えるに、ワンダーを買収したいという人は現れない。したがってビジネスモデルを再構築するしか手がないので、ちゃんとやってくれと言った。5点目は、徹底的にコスト削減しようということ。今までは調子に乗って多くのお金を使っていた。」


事業継続のためには、キャッシュが必要です。したがって、「キャッシュ・イズ・キング」が1番目にくるわけです。これらの5つのことは、特段目新しいことではなく拍子抜けするくらい当たり前のことです。これは考えてみれば当然なのかも知れません。経営に秘策などあるはずもないのです。「当たり前のことを当たり前にやり続けること」がいかに難しいか、そして企業経営には大切なのかを松本氏のこの発言は物語っているとも言えるのです。

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