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戦略的な意思決定を支えるリアルオプション思考

意思決定とは、選ぶこと。
不確実性とは、わからないこと。
オプションとは、選べる権利のこと。
オプションを現実の(リアルな)意思決定に用いるとき、「リアルオプション」という。

これは、リアルオプションに関する名著「人生のリアルオプション」の帯に記されている言葉です。

私たちの生活は選択の連続であり、まさに書籍のタイトル通りに、人生はリアルオプションの集合だと言ってもよいでしょう。リアルオプションは、将来の不確実性の中で、後から意思決定を変更できる「柔軟性」や「権利」の価値を定量化する考え方です。元々は企業の投資評価手法として、株式のオプション理論を実物資産の投資判断に応用したものです。

リアルオプション思考は、不確実性を単なるリスクと捉えるのではなく、柔軟性を持つことに価値を見出す考え方だといえます。実際のところ、ほとんとの投資プロジェクトには、オプション的な性質があります。

例えば、市場の需要が堅調であるかを判断するための情報を入手するまで、本格的な投資投資を延期するオプション(Option to Defer)、事業が計画通りに進まなかった場合に撤退するオプション(Option to Abandon)、そして、市場の状況に応じて追加投資する拡張オプション(Option to Expand)などがあります。

NPV法は現在では伝統的な投資判断手法といわれています。なぜなら、NPV法では、これらのオプションの価値をとらえることができないからです。NPV法は、”Now or Never”、つまり、今やるか、やらないかの判断しかできないのです。従来の静的なNPV法ではとらえきれないオプションの価値を定量化できれば、より戦略的・合理的な判断が可能になります。

リアルオプションの考え方を実践的に学べる絶好の機会が、2025年3月29日に開催予定「意思決定のためのファイナンス講座」です。本講座では、ファイナンスの知識を活用し、オペレーショナルな意思決定と戦略的な意思決定の両面で役立つ定量評価のスキルを習得できます。確固たる評価軸を身につけることで、ビジネスの意思決定に自信を持てるようになるでしょう。年に一度の貴重な機会ですので、ぜひご参加ください。

「2025年3月29日(土)意思決定のためのファイナンス講座」のお申込みはこちらです。

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