2020年「デジタル元年」におけるGAFA

GAFA(ガーファ)と呼ばれるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンなどの米国IT企業が市場を独占し、競争環境をゆがめているという指摘があります。日本国政府は2020年を「デジタル元年」と位置づけ、これらのIT企業による市場寡占を規制するルール作りを本格化していく予定です。

2019年12月末時点の世界時価総額トップ10は以下の通りです。GAFA4社の時価総額はアップル144兆円、アルファベット(グーグル)102兆円、アマゾン101兆円、フェイスブック64兆円の合計411兆円となっています。

出典:オントラック作成

一方で、東証一部上場会社(2161社)の時価総額は648兆円(2019年12月末時点)です。なんとGAFA4社の時価総額は、東証一部上場会社の時価総額の6割に匹敵するのです。

さらに驚くべきは、GAFA各社の旺盛な研究開発投資の実態です。下図はトヨタ自動車、ソニー、日立製作所など日本を代表する大企業との比較です。トップのアマゾンの研究開発投資は3.2兆円と日本でトップのトヨタ自動車の3倍以上です。とは言っても、売上高などの規模の違いがあるので、単純に研究開発費の金額をそのまま比較しても意味はありません。

出典:未来投資会議(31回)配布資料2

下図が売上高に占める研究開発費の割合です。この売上高研究開発比率でみれば、フェアに比較できると言えます。これを見てもGAFAは日本の大企業代表の3社よりも、比率が高いことがわかります。GAFAの中でも、アップルの成長は鈍化しつつあります。つまり、事業のステージは成長ステージから成熟ステージに移行しつつあると考えられます。そんなアップルとソニーがほぼ同じであるところが興味深いです。

出典:未来投資会議(31回)配布資料2

一方で、売上高に占める現預金の割合をみるとGAFAと日本の大企業とそれほど変わらないことがわかるのです。つまり、手元に現預金はあるものの、それを十分に研究開発などの未来投資に活用することが出来ていないことが見てとれるのです。

出典:未来投資会議(31回)配布資料2

この30年間で「デジタル革命の進展」により産業構造が大きく変化しました。デジタル革命がさらに拡大し、AI新時代(第4次産業革命)の到来が予想される中、自動車、重電、医療、農業などすべての産業にイノベーションが起こり得る時代です。また、持たざる企業が産業構造を変えていく時代でもあります。まさに変革の時代にあって日本企業が生き残るためには何が必要なのか、真剣に考え行動に移す時なのではないでしょうか。もう先延ばしは出来ません。まさに” Change or Die” なのです。

※参考ブログ「レーダーチャートでみるGAFA

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