昨日に続き、MECEでとらえることの重要性を考えてみましょう。
たとえば、あなたが社長からキャッシュの捻出を指示されたとしましょう。
社長に対して、具体的な方策を説明しなくてはいけません。
こんなとき、場当たり的に方策を出していっても、それこそ社長を納得させることはできないでしょう。財務的な課題をMECEに考えるのはそれほど難しくはありません。バランスシートと損益計算書の項目にそって考えていけばいいからです。
まずは、キャッシュの捻出を「自力で解決する」と「他力で解決する」に分けて、そのあとにバランスシート、損益計算書の項目にそって考えてみると次のようになります。どういう切り口でリストアップしたかがわかれば、社長も安心するわけです。
(1)自力で解決する
(a)フロー(PL視点)
・売上の増加
・コストの削減
・節税(税率の低下をめざす)
・進捗中の設備投資案件の見直し、取りやめ
(b)ストック(BS視点)
・売掛サイトの短縮
・在庫の削減
・貸付金の回収
・未収金(含む売掛金)の回収
・遊休固定資産の売却
・支払サイトの長期化
(2)他力で解決する
・デットファイナンス(金融機関からの借入)-借入返済のリスケもあり
(元本返済減額、あるいはストップ)
・エクイティファイナンス(株主を探してくる)
・アセットファイナンス(資産の流動化・証券化)- ファクタリングとか
ABL(アセット・ベース・レンディング)等
こんな感じでいかがでしょうか。MECEっぽい感じですよね。