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三菱重工、「三菱スペースジェット」の開発断念

2023年2月7日、三菱重工業は、国産初のジェット旅客機の事業化から撤退すると発表しました。小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット」は、2008年に開発に着手、度重なる設計変更などにより納期が6度延期され、当初の開発コスト1,500億円の見込みがすでに1兆円規模にまで膨らんでいました。

2020年には、三菱重工は「一部の事業を凍結する」と発表し、コロナ禍後のリージョナルジェット市場を見極めたいとして、撤退ではなく、あくまでも「立ち止まる」ことを表明しました。しかし、今回の撤退の理由として、以下の観点から開発再開に足る事業性を見出すことができないとしています。

【技術】開発長期化により一部見直しが必要。 脱炭素対応等も必要
【製品】海外パートナーより必要な協力の確保が困難と判断
【顧客】北米でスコープ クローズ (労使協定による機体サイズ等の制限)の緩和が進まず、スペースジェットでは市場に適合しない。足下でのパイロット不足の影響もありリージョナルジェット市場規模が不透明
【資金】 型式証明の取得にさらに巨額の資金を要し、上記市場環境では事業性が見通せない

(出所;2022年度 第3四半期決算説明を参考に一部加筆修正したもの)

三菱重工は、反省点として、①高度化した民間航空機の型式認証プロセスへの理解不足②長期にわたる開発を継続して実施するリソースの不足、をあげています。もちろん、事業投資にはリスクはつきものです。大事なことは、失敗から貴重な教訓を得ることです。三菱重工の関係者にとっては、不本意な結果だと思いますが、今回のことを糧に今後も積極果敢に事業投資を行ってほしいと思います。

※関連ブログ「三菱重工が気にするべきコストとは

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