オントラック版【財務モデリング8カ条】

今週末は財務モデリング基礎講座を開講しました。満員御礼15名の方々に財務モデリング三昧の一日を過ごしていただきました。今回は私たちの【財務モデリング8カ条】をご紹介したいと思います。


1. 親指の長さを超える数式は書かない
長い数式は書いた本人でさえ、修正することや間違いがあるのかを確認をすることが困難です。一度に一つのセル内で計算しようとせず、計算過程がわかるようにいくつかのセルに分けるべきでしょう。
参考ブログ「EXCELで親指よりも長い数式を書く人はアマチュア

2. 数式の中に数字のベタ打ちはしない

例えば、売上高を求める際に、販売単価が1,000、販売数量が100の場合、D5セルのように=D4*100などとせず、販売単価と販売数量の数字を入力するセルを作成し、D10セルのように=D8*D9とすべきです。
数式の中に数字を入れ込むとダメな理由は2つあります。
・ベタ打ちした数字(例では販売数量)が数式の中に隠れてしまう
・ベタ打ちした数字(例では販売数量)が変わった場合にすべての数式にある数字を新しい数字に置き換える必要が出てくる
良い例のように、販売数量のように将来変わる可能性があるものは変数として外に出してそのセルを参照するとよいのです。

3. 一つの行には同じ数式しか入力しない
行の途中で数式を変えてしまうと、モデルを修正する際に間違いが発生する可能性があります。どうしても別の数式を入力せざるを得ない場合は、セルの色を変えるなり、第三者にもわかる工夫をすべきでしょう。

4. 数字のフォントの色は統一する
数式入力セルは黒フォント、数字のベタ打ちは青フォント、他シートからのリンクは緑フォントのようにフォントの色を変更するとモデルの読解性は高まります。また、意図せず変更、削除してしまわないように、フォントの色を白くして見えないようするのはやめましょう。

5. モデルの構造を明確にする
財務モデリングのプロセスは、Inputs(入力)、Calculation(計算)、Outputs(結果)に分けられます。同じシートであれば、Inputsエリア、Calculationエリア、Outputsエリアが分かるようにする。また、シートを別々にする必要があるときは、Inputsシート、Calculationシート、Outputsシートと分けることが大切です。

6. 複数のシートであっても特定の情報の位置は同じにする
列の使い方は一貫すべきです。例えば、どのシートでも年度の開始位置は同じ列にすべきでしょう。こうすることで、作業効率向上や間違いを防ぐことにつながります。

7. シート名は出来るだけ短くする
シート名が長いと他シートにリンクした際に数式が長くなってしまいます。シート名は日本語より英語の方がいいと言えます。例えば、「=損益計算書!C5+」よりも、「=PL!C5」の方が短く、分かりやすくなると思います。また、シート名に数字を入れる人がいますが、これも数式の読解性を著しく損ないますので避けるべきでしょう。

8. こまめな保存とバージョン管理を徹底する
せっかく作ったモデルを不注意で保存前に消してしまったり、何かの拍子にエクセルがフリーズして保存できていなかったりするのを防ぐことが大切です。また、モデルを修正した際には、以前作成したモデルと比較することがあります。過去に作成したモデルが、どんなモデルであったのか、わかりやすくバージョン管理しておく必要があるでしょう。


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