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原則主義と規則主義

以前、IFRS導入の背景には、イギリスの原則主義的な考え方とアメリカの規則主義的な考え方の対立もあるという話をブログを書きました。

参考ブログ:IFRS導入の背景

原則主義では、考え方の基となる原理原則のみが決められていて詳細なルールは規定されていません。したがって、実際の適用に際しては、各企業が判断して会計処理を決める必要があります。

一方で、規則主義では数値などを含む詳細なルールが会計基準で規定されています。従来の米国や日本の会計基準は規則主義といわれています。エンロン事件などは、この規則主義を逆手にとったものと言えます。つまり、ルールで規定されていないことを良しとして会計処理したのです。

話は大きく変わりますが、イギリスとドイツに住んだことがある友人から聞いた話です。ドイツのスピード違反に対する取り締まりは厳しく、2、3キロオーバーしただけで警察につかまるといいます。おもしろいことに、ルールを厳格に守るドイツのドライバーの運転マナーは悪いといいます。

一方、イギリスのドライバーは交通規則を厳格に守っているということはないものの、歩行者に対するマナーは非常によかったということです。

実は、こんなところにも、原則主義と規則主義の違いが表われているのかも知れません。

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