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投資判断:設備Aと設備B、どちらがお得?

この本「会計思考トレーニング(金子智朗著)」を読んでいたら、次のような演習問題がありました。なかなか骨のある問題だと思います。今回は、ぜひこの問題を自力で解いてみてください。本の中では、IRRを求めて、ハードルレートと比較せずに、その水準の高さから投資すべきとしていました。ここでは、ハードルレートを8%とした場合のNPVとIRRを両方求めてみてください。

H社は、昨年、9000万円で設備Aを導入したばかりです。導入から6年後まで(現在から5年後まで)使って、売却する予定です。その売却額は800万円の見込みです。 ところが、消費電力が大幅に少なくて済む設備Bが、今年になって1億円で発売されま した。購入するには代金を一括で支払う必要があります。

設備Bに取り換えると、ランニングコストを毎年2000万円削減できます。ただ、一方で、減価償却費が年500万円増えます。差し引きすると、利益の改善額は年1500万円に留まります。

設備Bに買い替えた場合も5年後に売却する予定で、その売却額は1000万円と見込まれています。5年後にはいずれの設備も帳簿上の価額は0円になっている(減価償却が済んでいる)ので、売却額と同額の売却益が発生します。

また、設備Aを現在売却しても3000万円にしかならず、4500万円もの売却損が 発生してしまいます。それによって利益に大きな影響が出てしまいます。 H社の税率は30%です。 ここで演習問題です。H社は設備Aを売却し、設備Bを買い替えるべきでしょうか?

出所:「会計思考トレーニング(金子智朗著)」p246~p247

設備売却に伴う税効果を考慮することがこの問題のポイントです。解説は来週のブログで行います。

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