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「敗者のゲーム」から学ぶ、投資の真髄

この本「敗者のゲーム[原著第8版]」は、多くの投資家やファイナンスを学ぶ者にとって、不朽の名著として知られています。38年にわたり読み継がれるこの一冊は、新NISAが始める前、そして投資の世界に足を踏み入れる前に、必ず手に取るべき一冊です。

「敗者のゲーム」を著者はテニスの試合を例にとって、説明します。アマチュアは相手に負けるのではなく、自分のミスで自滅することが多い。アマチュア同士で試合をすると、プロのようにドロップショットや力強いサーブで点を取って勝つのではなく、ミスが少ない方が勝つ。淡々とボールを返し、相手のミスを待つ。これこそが「敗者のゲーム」に勝つ方法だと述べています。

機関投資家の拡大と高度人材の集中、インターネットの普及などにより、投資で勝ち続けることはますます難しくなっています。金融市場に参加している私たちは、言ってみれば、「敗者のゲーム」に参加していることになります。私たち個人投資家が「敗者のゲーム」を「勝者のゲーム」に変えるにはどうしたらいいか?インデックス・ファンド、債券、投資信託をどう選べばいいのか?そんな疑問に答えてくれる資産運用の常識を変えたロングセラーです。

伝説の投資家ウォーレン・バフェットの考えも、この本の中で触れられています。バフェットはこう言います。「機関投資家であれ個人であれ、手数料の安いインデックス運用で株の投資をすればよい結果が得られる。手数料やコストを差し引いた後でも、ほとんどの運用機関を上回る成果を上げられるだろう」

岸田政権は、資産所得を倍増させるために「貯蓄から投資へ」の流れを加速させる方針を示しています。そのために、NISAの拡充や金融教育の普及、顧客本位の業務運営という3つの柱を掲げています。一方で、政府の方針とは裏腹に、具体的な投資方法やリスクについての十分な情報提供がないことが懸念されます。ただ、この「敗者のゲーム」に学べば、投資の4原則やマーケットポートフォリオの重要性、インデックス・ファンドの優位性など、投資の本質がわかります。

実は、ファイナンスのポートフォリオ理論ではこう結論づけています。合理的な投資家はマーケットポートフォリオと国債などのリスクフリー資産を組み合わせたポートフォリオを保有すべきだ。マーケットポートフォリオの代替となるのが、S&P500などのインデックス(株価指数)に連動するように作られたファンドなのです。

「結局、インデックス・ファンドに投資すればいいのね」と結論に飛びつくのは、あまりにももったいないと思います。この本は、ファイナンスを学ぶ私たちにも新しい視点や知識を提供してくれます。私自身も多くの気づきを得ることができました。あなたにも、是非とも「敗者のゲーム[原著第8版]」をお読みいただくことをお薦めします。

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