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日本株は新興国株よりもリスクが高い?!

3月18日付の日経新聞によれば、「トランプ相場」の主役が交代し、日本株は脇役に追いやられたようです。確かに最近の東京株式市場では、日経平均株価は2万円を前に足踏みを続けています。

海外投資家のいらだちは、想定通りに円安が進まないこともあります。日経新聞は、ゴールドマンサックスのファーガソン氏の発言を取り上げています。

「足元の日米金利差を考えれば1ドル=117~118円台になってもおかしくないが、円安が進まず戸惑っている」(ファーガソン氏)

その代わりに海外投資家が向かった先は、日本株と比較して割安さや成長性がある新興国株だというのです。私が意外に思ったのは、シャープレシオが新興国株の方が日本株よりも高いことです。

シャープレシオとは、ポートフォリオがリスクに見合った運用実績を見る指標で、次のように求めることができます。

式の分子は、リスクをとることによって得たリスクプレミアムを意味しており、分母はリスク(標準偏差)を意味しています。したがって、シャープレシオは、リスクをとることによってどれだけ効率よくリターンを稼ぐことが出来たかを示します。つまり、この値が大きいほど、運用効率が良いとされています。

前出のゴールドマンサックスのよれば、日本株のシャープレシオは0.8に対して、新興国株のそれは、1.5です。過去1年のデータからみれば、日本株が意外にも、新興国株よりもリスクに見合ったリターンが得られにくいということなのです。こんなところも、主役交代の背景があるのでしょう。


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