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ザイム真理教、財務省の信仰と日本の未来

「ザイム真理教」とは、最近、ネットの世界で使われている言葉です。経済アナリストの森永卓郎氏の著書「ザイム真理教」は、財務省は、宗教を通り越して、カルト教団化しているといいます。財務省が布教を続けてきた「財務均衡主義」という教義は全くの間違いであるのにもかかわらず、国民やマスメディアや政治家に至るまで深く浸透し、国民全体が洗脳されています。そして、その教義を守る限り、日本経済は転落を続け、国民生活は貧困化する一方になると警鐘をならしています。

偶然にも、政府と日本銀行の連結バランスシートを作成した私のアンテナにこの本がひっかかったのでした。ブログでは、日本の財政状況は、メディアで報道されるほどに危機的な状況ではないことを示しました。※参考ブログ「日本の借金問題:連結バランスシートからの視点

以下、同書「ザイム真理教」のはしがきから、一部抜粋してみましょう。

そして、もう一つ、強調しておきたいのは、財政均衡主義は、長期的にも間違っているということだ。じつは財政の穴埋めのために発行した国債を日銀が買ったときには、その時点で事実上政府の借金は消えるのだ。

まず、元本に関しては、10年ごとに日銀に借り換えてもらい、永久に所有し続けてもらう。そうすれば、政府は返済の必要がなくなる。政府は日銀に国債の利払いをしなければならないが、政府が日銀に支払った利息はごくわずかの日銀の経費を差し引いて、全額国庫納付金として戻ってくるから、実質的な利子負担はない。

そんな錬金術のようなことができるのであれば、世界中で税金徴収の必要がなくなるではないかと思われるだろう。もちろん、こうしたやり方には限界がある。 やりすぎると高インフレが襲ってくるのだ。ただ、現在の日本では、このやり方での財政資金調達の天井が相当高いことを、アベノミクスが図らずも証明したのだ。

安倍政権の最終年にあたる2020年度の1年間で、日銀は4兆円も国債保有を増やした。それでも、インフレどころかデフレが続いた。もちろん、それはこの年だけの話ではない。アベノミクス時代は似たような状況が続いた。(以下省略)

実は、現代の資本主義経済においては、錬金術が可能になってしまっています。このあたりのことは、ブログ「奇跡の経済教室 第5回」をお読みください。同書「ザイム真理教」によれば、国民負担率が2010年の37.2%から2022年には47.5%へと10.3ポイント上がっています。今や、働いて得た所得の半分近くが税金と社会保険料で持っていかれるということです。10.3ポイントの内訳は、租税負担が7.2ポイント、社会保障負担が3.0ポイントの上昇です。租税負担率が増加した大きな要因は2014年と2019年の2回にわたって消費税率が引き上げられ、消費税率が5%から10%に倍増したからです。

近い将来、防衛費の増加や高齢化による社会保障費負担の増加を理由に、財務省は更なる消費税の引き上げを計画しているのは明白です。私たちは、森永氏の警鐘を真摯に受け止め、国民の生活水準を維持改善するためにできることを考える必要があります。まずは、私たちが盲目的に信じ込まされてきた「財務均衡主義」という教義がどのように国民生活を破壊するのかというメカニズムを本書で理解することをお薦めします。

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